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ゲルコート仕上げ

黒ゲルコート仕上げ

オートバイ用のカウリングなどFRPの外装部品や、四輪のエアロパーツでも良く耳にする「ゲルコート仕上げ」って一体?
その前に、FRPって言う素材はどうなっているのでしょうか?

FRPとは

FRPとはガラス繊維(グラスファイバー)強化プラスチックの事で、ガラスの繊維(糸と言うよりも長めの針のような状態のものをシート状にしたもの)を樹脂の溶剤に浸しながら「型」に張って造ります。
ですが、ガラス繊維のシートを固めて造形しても表面が滑らかにはならないのです。

ゲルコート無しのFRP

画像はゲルコートを施していないFRP製品(トラッカーシートのシートベース)ですが、どうしても表面が粗くなり、ペイントするにも下地から作ってやる必要があります。
そこでグラスファイバーを張り込む前に、予めメス型にゲル(ジェル)を流し込んでおき、その上にファイバーを張ることで「型」から製品が綺麗に剥離できるうえに、抜いた表面が平坦になるのです。
そのゲルには色が練り込まれており、その色によって「白ゲルコート」や「黒ゲルコート」といった表面仕上げが生まれるのです。

ちなみにオートバイ部品としては一般的に流通していないですが、ゲルコートには「白」「黒」のほか、「赤」「黄」「青」なども存在します。

ゲルコート処理された樹脂パーツの表面はゲルコートされないものより格段に滑らかになり、ペイントとの相性が抜群に良くなるのです。
ところでこのゲルコート仕上げの表面ですが、これはもはやプライマー仕上げと同等だとする考えもありまして、そのまま塗料を吹いてしまって問題無いとされます。
実際にはゲルコート処理されていてもピンホールが生じていたり、型から剥離する際の傷があったり、カット面付近でゲルが欠けている事が普通ですので多少の手直しは必要ですが、600番程度の耐水ペーパーで表面に「足付け」するだけで使える場合があります。
※ただし使用する色によってはサフェーサーに重ねないと成立しない塗色もあります。
この辺りはまた別の記事として後日書こうと思います。

黒ゲルコートと黒ペイント

よく質問されるのが「黒ゲルコート仕上げ」と「黒ペイント済み」の違いと、「ゲルコートはそのまま使えないのか?」と言うもの。
先に述べたとおりゲルコートには「黒」「白」「赤」・・・・と色が練り込まれていますので、わざわざ塗装する必要があるのか疑問に思うのも当然かも知れません。
例えばプライベーターの市販レーサーが、白いゲルコートのカウリングにステッカーを数枚貼っただけでサーキットを走る姿も珍しくありません。
しかし消耗品扱いのレーサーのカウルと違い、ストリートユースを考えた場合に問題になるのが素材の耐候性です。
ゲルコートは耐候性に優れた表面仕上げではなく(かと言ってすぐに駄目になるものでは無いですが)、日光や雨風に晒されていると表面が劣化してひび割れを起こしたりします。
そこで、基本的には塗装で仕上げるものとされているのです。
ゲルのままでも一応使えますが、UVカットのワックスなどコーティング剤で表面を保護してやる方が良いでしょう。
それと、黒ゲルと言っても漆黒では無く、確かにコンパウンドなどで磨けばツルツルの鏡面処理も可能でしょうが、色味は「プラスチック素材の色」なので、たとえ単純な黒であってもペイントの美しさにはとうてい敵いません。

黒ペイントと黒ゲルコートの比較

黒ペイントされたフロントフェンダーと黒ゲルコート仕上げの比較

[2009/10/05]

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